CSCS学習方法

タイプD
じっくり学習【8ヶ月】

NSCA決定版 ストレングストレーニング&コンディショニング(以下、エッセンシャル)では、1~11章が基礎科学セクション、12章以降が実践/応用セクションの内容となっています。
実践/応用セクションの理解には基礎科学セクションの知識が必要ですが、基礎科学セクションの内容を一読して理解することは難しいです。少しずつ理解を深めていきましょう。

基礎科学セクションの内容と実践/応用セクションの内容は、それぞれ分野ごとにまとめて学習すると理解がすすみやすいと思います。
エッセンシャルの内容が理解しにくい場合は、学習用教材として紹介している動画コンテンツや参考図書などを利用して学習しましょう。また、NSCAジャパンが主催する「エッセンシャルセミナー」や「受験対策講座」など、受験者のみなさんにとって有益なセミナーもありますのでぜひ参加してみてください。

仕上げとして、受験用問題集に取り組みましょう。不正解だった問題や解答の根拠があいまいであった問題については、妥協せず、エッセンシャルを中心に復習しましょう。

●基礎科学セクション

解剖生理学、バイオメカニクス、トレーニングに対する適応などが該当範囲となります。それぞれの知識をきちんと理解できているかどうか、試験問題で問われます。
アスリートに対して適切なトレーニングプログラムを提供するには、エクササイズサイエンスの理解が必須です。
特にアスリートには、ハードなトレーニングが必要となることが多いため、安全で効果的なトレーニング効果を引き出すには、人間の身体そのものについての知識がなければいけません。

【エッセンシャル】
◎解剖生理学:1、3~4章
◎バイオメカニクス:2章
◎トレーニングに対する適応:5~6章
◎年齢差、性差:7章

【教材】
★動画『解剖生理学』90分
★動画『バイオメカニクス』90分
★動画『トレーニングに対する適応』120分
★基礎講座『解剖生理学、トレーニングに対する適応』70分
★基礎講座『バイオメカニクス』70分
※基礎講座は「NSCAパーソナルトレーナーのための基礎知識 第2版」を基にした講義中心の動画ですが、CSCS認定試験の学習にも活用いただける内容となっております。
☆目でみる筋力トレーニングの解剖学
☆身体運動の機能解剖 改訂版
☆人体のふしぎ(講談社の動く図鑑MOVIE)
☆CGで見る筋肉図典 筋ナビ
☆1から学ぶスポーツ生理学

基礎となる分野であり、最初に取り掛かることをおすすめする分野ですが、一度で理解しようと思うと挫折してしまいます。
「理解できる」「興味がある」章から読みすすめていき、難しい箇所は一旦は後回しにして、実践/応用セクションの学習をすすめつつ、対象となる箇所を合わせて読み返していき、少しずつ理解を深めていきましょう。

アスリートにとって、効率的かつ効果的なトレーニングを実施することや、試合で最大のパフォーマンスを発揮することは、非常に重要です。
そのためには、S&Cコーチからアスリートに対して、適切な動機付けや声掛けを行うことも必要です。アスリートが抱える課題を解決するため、心理状態とパフォーマンスの関係性や、心理学的側面からの適切なアプローチ方法などについての知識が問われます。

【エッセンシャル】
◎心理学:8章

独立して学習しやすい分野です。
市販のスポーツ心理学に関する本や、機関誌バックナンバーで心理学に関する記事もあわせて読み進めることで、より理解が深まるでしょう。

S&Cコーチとしてのアスリートに対する栄養指導に必要な知識が問われます。
トレーニング効果を引き出すためには、栄養面の指導も必須です。食品についての知識に限らず、エルゴジェニックエイドやサプリメントに対する知識も問われます。

【エッセンシャル】
◎栄養学:9~11章

【教材】
★動画『栄養学』90分
☆いちばん詳しくて、わかりやすい!栄養の教科書
☆基礎から学ぶ! スポーツ栄養学

独立して学習しやすい分野です。
市販の栄養に関する本などで、五大栄養素の大まかな働きなどを理解してから読みすすめると理解しやすいでしょう。

●実践/応用セクション

指導するアスリートの競技特性等を考慮した、適切なテストと評価を実施するための知識を理解しているかどうかが問われます。
適切なプログラムを提供するために、トレーニング開始前にアスリートの能力を評価すること、またそのプログラムの効果を客観的に判断するためにも、テストと評価は非常に重要です。
さまざまなテスト種目を理解し、その結果により適切な評価ができるかがポイントです。

【エッセンシャル】
◎テストと評価:12~13章

【教材】
★動画『テストと評価』60分

⑤や⑥の分野の学習をある程度すすめた後に取り組むと理解しやすいでしょう。

柔軟性エクササイズやレジスタンストレーニング、プライオメトリック、スピード、アジリティ、有酸素性トレーニングや非伝統的エクササイズ等の適切なテクニックと、それらのエラーテクニックの修正エクササイズが問われます。また、補助方法も試験問題に含まれます。

【エッセンシャル】
◎エクササイズテクニック:14~16章
○プログラムデザイン:17章~20章
〇バイオメカニクス:2章

【教材】
★動画『エクササイズテクニック』60分
★エクササイズテクニックマニュアル第3版
★NSCAジャパン ストレングス&コンディショニング エクササイズ・バイブル
☆イラストでみるSAQトレーニング ドリル180
☆プライオメトリック・トレーニング

トレーニングをしている方にとって取り組みやすい分野です。
バイオメカニクスと合わせて学習することで、相互に理解を深めることができます。
筋肉の知識がない方は、市販の筋肉辞典などを利用して「どの筋肉が作用しているのか」を合わせて学習しましょう。

選手の健康状態や能力、トレーニング経験とトレーニング目標に基づいて、競技パフォーマンスを最大限に向上させ傷害の危険性を最小限に抑えるためのトレーニングプログラムを計画することがS&Cコーチとしての大きな役割となります。
そのプログラムデザインについて、適切な知識と応用力が身についているかが問われます。

【エッセンシャル】
◎プログラムデザイン:17~22章

【教材】
★動画『プログラムデザイン』120分

トレーニングをしている方にとっては取り組みやすい分野ですが、⑤をひととおり学習してからの方が理解しやすいでしょう。
プログラムを作成するには、エクササイズ自体の知識に加え、基礎科学セクションの分野の理解が必要になります。
興味のある箇所から順番に、対応する基礎科学セクションと合わせてすすめる学習方法が良いと思います。

安全なトレーニング指導は、業界の基準に基づいた施設設計と施設の運営方法、また指導者たちがチームとしてアスリートのサポート体制が整った上で成り立ちます。
試験問題では、施設基準とその運営、訴訟問題や法的責任のリスクを最小限に抑えるための方法等について問われます。

【エッセンシャル】
◎組織と運営:23~24章

【教材】
(特になし)

トレーニング施設での仕事に関わらないと実践が難しい分野です。受験用の学習としては、知識として理解することになりますので、ある程度学習がすすんだ後に取り組むのが良いでしょう。

●受験用問題集

取り組み~復習(4週間)

一見して難しそうだと思った場合は、まずはエッセンシャルの章末の例題から取り組みましょう。
理解がすすんでいない状態で受験用問題集に取り組んだ場合、復習範囲が広くなりすぎて、学習効果がほとんど得られない可能性があります。

※記載している期間(月、週など)は1日1時間程度の学習時間を想定したものですが、必要な学習時間は、個人のおかれた環境や状況・能力によって異なります。

※このページの情報には特定の方向けの内容も含まれており、すべての方にとって有効な情報であるとは限りません。情報の利用ついての最終的な判断はご自身にてなさるようお願いいたします。